物価高…苦しい家庭を支援 「笠地蔵プロジェクト」で食料品募る
2025/11/26
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物価高騰の影響を受けて苦しい生活に直面する家庭を支援しようと、「笠地蔵プロジェクト」が今年も行われる。広く市民や事業所から食料を募り、子ども食堂などを通じて必要な人に届ける取り組みだ。衣食住あらゆる分野で、ものの値段が上がる中、生活を維持するために食費を削らなくてはならない状況がある。切実な問題に向き合う貧困家庭を元気づけようと、善意が寄せられ始めている。
プロジェクトは玄向寺(松本市大村)が企画した活動で、26~28日に、子ども食堂を運営するNPOホットライン信州(同市寿北)で食料品を受け付ける。米や野菜、果樹のほか、日持ちのする品物の提供を呼び掛ける。すでに市内の農家から米200トンやリンゴが寄せられた。
新型コロナウイルス禍の中で失業や収入減少によって厳しい生活に陥った人たちを支援しようと活動が始まった。コロナ禍後も物価高騰で生活に困る家庭が増加しており、取り組みを継続し、今年で6回目を迎えた。活動名は『笠地蔵』の物語に由来する。
集まった品物はホットライン信州に寄贈する。ホットライン信州の青木正照専務理事(75)は「開催する子ども食堂に予定以上の来場がある」と危機感を表し「多くの支援があればありがたい」と願う。物価高騰の中、まず切り詰めるのは食費だ。玄向寺の荻須真尚副住職(50)は「育ち盛りの子供が十分に食事を食べられないケースがある。(支援によって)新しい年に希望を持ってもらえれば」と話している。
賛同者は事前にホットライン信州に連絡をして食料を持ち込む。問い合わせはホットライン信州(電話0120・914・994)へ。




