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2025年

木曽郡外で出産 宿泊支援へ 6町村とルートイン協定 ホテル宿泊費 全額公費補助

2025/11/26
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 木曽郡6町村と、全国でホテルを展開するルートインジャパン(長野本社・上田市)は25日、木曽地域の妊婦が郡外で出産するのを支援する「木曽地域出産宿泊協定」を締結した。郡内医療機関で唯一出産に対応している県立木曽病院(木曽町)が、来年度以降お産の受け入れを休止することを受けた取り組みで、出産前後のホテル宿泊費の全額公費補助や、タクシー手配支援などを盛り込んだ内容となる。

 同社が中南信や岐阜県で運営するホテル11施設で、木曽地域の妊婦の宿泊を優先的に受け付ける。出産予定日を含め最大14日間の宿泊を対象に、妊婦本人と、家族など1人の宿泊費を、在住先の町村が全額補助する。原資は町村と、国、県の財源から充てられる。
 妊婦は宿泊希望日の3カ月前までに各町村役場で申請する。宿泊予約が確定すると、宿泊クーポン券と関係者証明書が発行され、チェックイン時にホテルのフロントに提出する。
 妊婦の希望があれば、医療機関に移動するためのタクシーをフロントが手配する。緊急輸送が必要な場合、医療機関に確認した上で救急車を手配してもらうこともできる。
 同日、木曽町日義の木曽文化公園で締結式を開いた。町村を代表し、原久仁男・木曽町長が「安心して出産を迎えられるよう、若い皆さんの不安にしっかり応えるのが、行政の責任ある取り組み」と述べ、協定による妊婦支援の推進に期待した。ルートインジャパンの榎本悟北陸・甲信越総支配人は「住民の方々に安心していただけるようしっかりとサポートに努めていく」と述べた。
 支援の詳細は在住町村役場に問い合わせる。

協定書を持つ、各町村の首長と榎本北陸・甲信越総支配人(左から4人目)

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