松本の「鯛萬の井戸」皆で守ろう ボランティア募集へ清掃体験会
2025/11/25
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松本市大手5の「鯛萬の井戸」で24日、井戸の清掃体験会が開かれた。市が平成15(2003)年に井戸を整備して以降、日常的に地域住民が湧き水をくみに訪れる人気のスポットで、住民有志が週に1度、早朝に掃除している。ただ、現在は3人で作業をしており、今後維持管理が難しくなる可能性もあることから、清掃ボランティアを募ろうと体験会を企画。井戸の現況や管理状況も伝えた。

井戸と、湧き水が流れる小川、公園内を地域住民約20人が清掃した。湧き水を止めて排出し、井戸の底と壁面、溝にこびり付いたあかをブラシで落とした。小川の底をこすり、公園内の落ち葉を集めてきれいにした。参加した20代女性は「掃除するときれいになったと分かって達成感がある。3人でやるのは大変そう」と話していた。
近くの町会の公民館で茶話会も開かれ、井戸の水を使ったコーヒーが振る舞われた。鯛萬の井戸の管理・清掃状況の説明があった。同じように維持管理に苦戦していた、市特別史跡・源智の井戸(松本市中央3)は、清掃ボランティア「源智の井戸を守り隊」が掃除活動に取り組んでいるとの報告もあった。
体験会は、20年以上有志で鯛萬の井戸を清掃している大野幸俊さん(69)から相談を受けた、東部地区町会連合会と下横田町会が主催し、東部公民館が参加者を募った。今後、井戸の清掃ボランティアを募集するといい、第1回は12月13日午前7時から1時間ほど行う。予約は不要。問い合わせは東部公民館の小澤館長(電話090・4230・7008)へ。



