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2025年

空き家活用 壁画アート 安曇野・明科でワークショップ

2025/11/24
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 安曇野市は23日、同市明科中川手で2年前まで私設ギャラリーだった空き家で、壁に絵を描くウォールアートのワークショップ(WS)を開いた。過疎が進む明科地域で空き家を活用し、誰もが気軽に文化・芸術に親しめる大きな壁画を施すことで、人が集まって街が少しでも元気になるように考えた。24日の完成を予定する。
 いずれも市地域おこし協力隊員で、空き家活用担当の松尾大さんと明科地域活性化担当の山崎大輝さんが企画した。壁画は「自然と人の調和」をテーマに人や水、地層がデザインされており、東京芸術大学大学院1年生の稲飯梢さんと鶴岡冬菜さんが手掛けた。
 空き家は築150年以上の土蔵で、陶器や織物などを扱う「ぎゃらりー陶心」として営まれていた。閉鎖後に借り手が見つからない中、地域おこし協力隊員の2人が今年7月に借り受け、交流を目的としたWSの拠点として活用している。2人は「まちに明かりをともす」を目的に壁画の制作を発案し、22日に作業を開始した。
 23日は近所の住民や一般公募の参加者、飛び入りの観光客などが参加し、はけや筆で水性塗料を塗った。景観と調和するよう、市景観保護条例に準じた落ち着いた色を使っている。所有者の小林真理子さん(92)=安曇野市明科中川手=は「こんなに素晴らしいものになるとは思っていなかった。色がすごくいい」と途中の出来栄えに感激していた。
 松尾さんは「安曇野はアートが好きな人も多い。空き家を活用することで街が元気になれば」と語った。

土蔵の壁面に描かれている大きな絵
土蔵の壁面に描かれている大きな絵

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