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2025年

街歩きの成果を「看板かるた」に 松本の講座10年目

2025/11/20
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 看板を切り口に、まちの景観を考える松本看板学講座(松本看板学会主催、全3回)が今年も開講し、参加者が松本市中心街を歩いて看板に思いを巡らせている。デザイン、大きさ、文字の形、材質、通りに合っているかどうか―。看板に込めた店主のメッセージも想像しながら、街中を歩いている。

松本市中心街を歩き、看板を観察する参加者

 10年目を迎えた、今年の講座のテーマは「続(シン)・看板文学」。参加者はそれぞれ、街歩きと観察を通じて、短歌や俳句、川柳にならった文言をひねり出し、かるたにすることを目標にしている。1年目の「看板文学」に沿ってテーマとした。
 今年の第2回講座が行われた18日夜は15人が伊勢町、本町、中町の各通りを歩いて材料を集めた。参加者は、飲食店の外壁に二つ備わる、看板の文字の違いを確かめた。階段に描かれた店名の文字を観察したり、通りに並ぶ看板の形にも注目したりした。照明に照らされる、点灯する看板の一方で、看板がはずされた旧松本パルコの建物も眺めた。
 時折談笑しながら、ゆっくりと歩き、気づいた事柄をメモした人もいた。初参加という塩尻市の50代女性は「街歩きに興味があった。看板は昼間と違った雰囲気に見える」と話し、関心の高さをうかがわせた。
 松本看板学会は看板・景観に興味や関心がある人でつくる団体。講座のコーディネーターの都市計画家・倉澤聡さん(49)=松本市=は「看板を細かく見るといろいろな違いがある。店の思いや姿勢が見えてくる」と話していた。
 25日の最終回に参加者が看板かるたを発表する。

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