聖南中、全校でキササゲの実収穫
2025/11/20
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筑北村の聖南中学校で14日、学校の敷地南隣に林立しているノウゼンカズラ科の落葉高木・キササゲの実の全校収穫作業が行われた。実が30センチ近い細長い殻に覆われてササゲに似ており漢方薬として利用されている。例年、地元農家の収穫に協力しており全校生徒73人が実を集めた。
かつて地元農家の升田博之さん(82)が収穫して松本市の卸売業者へ出荷していたが、5年ほど前から地元のNPO法人・わっこ谷の山福農林舎へ引き継いでいる。生徒たちは升田さんの指導で剪定された枝に鈴なりになった実をもいで箱に集めた。
升田さんによると、キササゲは一帯に古くから自生し、昭和36(1961)年の「三六災害」時にはキササゲ林が水流を弱め一帯の被害を軽減したという。聖南中の文化祭「きささげ祭」や村社会福祉協議会の「社会福祉会館きささげ荘」にも名残がある。
初めて作業をした1年生の宮下由誠さん(13)は「最初は難しく面倒な作業に思えたがだんだんこつがつかめた。『きささげ』の名前の由来も知れてよかった」と話していた。




