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2025年

観光ビジネス・デジタル部門 志学館高生の作品 日本一 大糸線の存続訴える

2025/11/19
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決勝審査に臨んだ和地さん(右)と黒沢さん
大糸線沿線の観光資源を紹介した映像

 塩尻市の塩尻志学館高校商業同好会は、10月に福島県郡山市で開かれた全国産業教育フェア福島大会に参加し、観光の課題解決方法を探る全国高校生観光ビジネスアイデアコンクール・デジタルコンテンツ部門で最優秀賞に輝いた。沿線の観光資源を生かしたJR大糸線存続を訴える作品「塩の道をゆく(大糸線物語り)」が評価された。
 先輩や顧問の跡部徹教諭が撮りためたものを含めた素材を、30秒の映像にまとめた。駅のプラットホームや沿線の田園、山並みを織り込み、大糸線沿線の魅力を表現した。ナレーションは何回もやり直し、映像の編集にも時間をかけた。
 同好会の和地亜実さん(2年)と、会員ではないが協力した黒沢夏希さん(同)が決勝審査に臨んだ。最初と最後に映像を流し、間に2人で2分間のプレゼンテーションをした。
 北アルプスの絶景や外国人旅行者の乗車が多いことを織り込み、黒部ダムと八方池を「私の推し」として挙げた。沿線の北安曇郡小谷村で毎年5月に行われている塩の道祭りで貸し出される「古の旅姿」の衣装を着て雰囲気を演出した。
 審査前に大糸線の全線を往復し、プレゼンに生かした和地さんは「大糸線は存続の危機にある。何とかしたい」という思いを表現した。黒沢さんは「声を大きく、正面を向いて話すよう心がけた」と話す。
 当初、大糸線で通学している小林愉羽部長(3年)が、コンクールの観光ビジネスプラン部門で同白馬村への新幹線誘致、豊富な観光資源を生かした観光振興を提案した。小林部長は決勝審査に出られなかったが、これを基にデジタルコンテンツ部門への出場にも踏み切った。
 映像は志学館高を志望する中学生向けの説明会で上映したほか、活用方法を探る。自身も大糸線や塩の道に愛着を抱く跡部教諭は「下調べや準備が形になり、実を結んだのをうれしく思う」と受賞を喜んでいる。
 コンクールは、観光ビジネスプラン部門に42チーム、デジタルコンテンツ部門に12チームがエントリーした。

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