穂高の荒深さん夫妻 自宅に交流スペース開設 展示会やイベントに活用
2025/11/19
後で読む
安曇野市穂高柏原の版画家・荒深重徳さん(73)と妻のたつ子さん(73)が、自宅の一角を地域住民のコミュニティースペースとして活用していく試みとして、展示会を企画した。30日まで「現展会員 三人展」を開いている。訪れる人と交流しながら使い道を探っていく。
JR大糸線柏矢町駅前に立地する。商売を営んでいた、たつ子さんの母親がかつて店舗用に整えたものの、高齢に伴い店じまいして以後、25年空いたままになっていたスペースを生かした。母親が生前、地域交流の場として使うアイデアを温めていたことを踏まえ今月、「小さなGALLERY 結(ゆい)」として開放を始めた。
展示会は、重徳さんが信州大学教育学部でともに美術を学び、現在も現代美術家協会会員として研さんし合う、いずれも画家の中畑勝美さん=大桑村、小林幸雄さん=上田市=に声を掛け、作品合わせて36点を並べた。重徳さんは精緻で幻想的なメゾチント(銅版画)、中畑さんはピエロが題材のアクリル画、小林さんはエアブラシを使った色彩豊かなアクリル画を披露した。
県内中学校の美術教諭や旧豊科近代美術館長も務めた重徳さんは「三者三様の表現を楽しんで。地域の方に気軽に芸術に親しんでほしい」と呼び掛ける。たつ子さんは「年を重ねてなお仲間がいることの素晴らしさが伝われば」と話し、仲間づくりを促す展示会やイベント活用を構想する。
入場無料。駐車スペースがある。午前9時~午後4時(30日は3時)。問い合わせは重徳さん(電話090・4752・5221)へ。




