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2025年

村の伝統文化を後世へ 筑北村教育委員会が初の意見交換会

2025/11/16
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 筑北村教育委員会は15日、西条の本城農村環境改善センター・多目的ホールで、少子高齢化で存続が危ぶまれる獅子舞などの村無形文化財の保存継承に向けた意見交換会を初めて開いた。各祭礼団体のメンバーや一般村民ら約40人が参加し、伝統文化をいかに守り後世へ伝えるか知恵を出し合った。

 事例発表では、本城地域・聖南町区の長畦弘恭区長と永盛社若連の会員が、北海道鷹栖町との交流を機に現状打破を講じた近年の活動を紹介。昨年、山車の曳行ルートを変更し、獅子舞披露をより大勢の目に止まる西条温泉とくら前でも実施した結果、今年は隣村の小県郡青木村からイベントに招かれるなど活動の幅が広がったとした。
 意見交換会では、参加者が4グループに分かれて話し合った。若者の参加を促す発表機会の提供や動画配信、保育園や学校での獅子舞披露、女性・子供の参加促進、村外者への協力要請など多彩な提案があった。祭礼団体同士で連携し、人手不足の時に助け合うアイデアも上がっていた。
 県文化振興課の中田哲雄主事の講演もあり、保存継承の先進事例となる「南信州民俗芸能パートナー企業制度」などが紹介された。
 同村坂北刈谷沢の宮入清文さん(57)は「どの団体も危機感を抱いているのが分かった。仲間と共有したい」と語り、麻績村市野川・聖民芸保存会の久保田和盛さん(66)は「動画配信で発信したり練習に活用したりするアイデアが継承に役立つかもしれない」と話していた。

伝統文化継承に向けて話し合う参加者たち

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