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2025年

故郷の味「すんき」 絵本で 寺本かんなさん出版 開田高原出身

2025/11/13
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 木曽町開田高原出身でイラスト・絵画制作を手掛ける寺本かんなさん(30)=作家名・てらかん、名古屋市=が今月、木曽伝統の発酵食・すんきを題材にした絵本「すんきへの道」を自費出版した。すんきや材料となる赤カブの色の美しさ、ふるさとの食文化を知ってもらいたいとの思いを込めた。
 絵本はA5判22ページ。赤カブの収穫、加工から発酵までの各工程、すんきのおいしい食べ方や文化を、自分の家族が作業に励むイラストを通じて紹介している。赤カブの華やかさ、すんきの透明感などが伝わるよう色使いを意識したほか、「すんきを知らない人でも分かりやすく読めるよう心掛けた」と話す。
 両親は開田高原西野のペンション「上天気」を営んでおり、母・京子さん(62)は毎年すんきを作り、利用客に提供している。その作業を手伝う中で絵本制作の構想を温めてきた。寺本さんは「すんきを知らない人をはじめ、地元の人や自分で作っている人にも読んでもらえたら」と話す。
 200冊を作り、上天気や、地元の木曽馬の里おみやげお食事センター(11月末まで)、観光案内所、ブックガーデンヤマジ(日義)で販売中。12月からは開田高原振興公社のそば製粉製麺工場でも販売する。税込み700円。インスタグラム「てらかん」で情報を発信している。
 問い合わせは寺本さん(電子メールkan1012.jotenki@gmail.com)へ。

「すんきへの道」の絵本を手にする寺本さん

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