積み木で入院中の子供が気分転換 信大病院でイベント
2025/11/11
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信州大学医学部付属病院(松本市旭3)で10日、長期入院中の子供や付き添いの家族向けに、積み木を活用したイベントが開かれた。北信越地域の小児がん連携病院7施設のネットワークを生かした取り組みで、信大をメイン会場に他施設にもライブ配信し、縮尺など建築の考え方を学びながら100分の1サイズのまちづくりを一緒に楽しんだ。
信大では幼児から中学生までの9人が参加した。イベントは総合建設業・竹中工務店(本社・大阪市)の協力で、等身大から1000分の1までの模型を用いて縮尺を体験的に学習。後半は、間伐材の積み木をはじめ廃棄される服や刈り取った芝生、感染症禍で使われたアクリル板などを再利用したブロックを積み上げ、思い思いに建物とまちをつくった。
子供たちは積み方や色の組み合わせを工夫しながら夢中になって手を動かしていた。積み木とブロックは各病院に用意され、一斉に制作して画面を通して鑑賞し合った。参加した深澤璃矩さん(8)=田川小3年生=は、透明なアクリルブロックだけを3段ほど重ね「イメージはガラスの建物。本当はもう少し高くしたかったけれど、いい感じ。楽しかった」と笑顔を見せていた。
制限の多い入院生活の質の向上や家族のリフレッシュなどを目的に1年前にスタートしたプログラムの5回目で、積み木のイベントは12月に第2弾の企画を予定している。信大病院では20日まで、縮尺を学んだ模型などを「こまくさ図書室」で展示している。




