南木曽・大桑間 掘削に着手 木曽川右岸道路トンネル 読書ダムー戸場工区 無事完成へ祈願祭
2025/11/08
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木曽谷を縦断する唯一の幹線道路・国道19号を補完する県の「木曽川右岸道路」工事で、南木曽町読書と大桑村野尻を結ぶ「読書ダム―戸場」工区の1号トンネル(仮称)の掘削工事安全祈願祭が7日、着工する読書側で開かれた。長さは943メートルで、令和10年3月までの完了を目指す。同工区はさらに約1キロの2号トンネルも造る大規模な工事となり、関係者が無事の完成を願った。
1号トンネルは読書の十二兼地区と野尻の阿寺地区をつなぐ。県道上松南木曽線の一部で、道幅は路肩も含め7・5メートル、高さは6メートル余り。トンネル口までの工事用道路を設けるなどし掘削へ向け準備をしてきた。
式では神事を営み、玉串を奉納した。県木曽建設事務所の岩垂宏明所長は、長さ3・6メートルに及ぶ同工区は「県でも有数の大事業」とし、安全に進めていくことを誓った。地元町村から坂家重吉・大桑村長が、右岸道路は「住民の命と暮らしを守るのに不可欠で、広域の人や物を結ぶ役割も果たし得る。地域悲願の開通を心待ちにしたい」と期待した。
同工区は、阿寺側の道路約700メートルが完成している。今後は、十二兼から読書の戸場地区側への2号トンネル掘削や、戸場の柿其川に橋を架け道路を接続する工事なども行う。




