「まつもと~、まつもと~」 松本駅の自動音声が16日で終了 惜しむ声が次々と
2025/11/06
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松本市のJR松本駅の構内で流れる自動放送が16日に更新されることになり、列車到着時に流れる「まつもと~、まつもと~」の郷愁を誘う音声が切り替えられることになった。名物音声が聞けなくなると、駅利用者らから惜しむ声が上がっている。
松本駅の自動放送の音声は昭和60(1985)年ころから使われ始めた。声優の沢田敏子さんが吹き込み、駅に到着した観光客らを温かく迎えていた。自動放送の切り替えを知った塩尻市の会社員女性(32)は「毎日、通勤で聞いていた声がなくなるのは寂しい」と話す。5日に埼玉県から訪れた塚田正治さん(68)は「なくなるとニュースで知って、もう一度聞きたいと思い特急あずさに乗って来た。何とか残してくれないか」と願った。
沢田さんの所属事務所によると、声の主の沢田さんも新宿駅からあずさに乗って1日に訪れ実際の音声も聞いたという。SNS(交流サイト)に「長らくお耳に親しんでくださってありがとうございました」と感謝の言葉をつづっている。
JR東日本長野支社によると、同社のサイトには「何とか残せないのか」との声が寄せられているという。同社広報室は「コストなどの観点から制作メーカーごとに統一化された音声を使用することを理解してほしい」といい「長年親しまれてきたことにお礼申し上げます。ホームには高圧の架線があり、感電などの危険が伴うので、長尺のマイクによる録音などは控えてほしい」と呼び掛けている。




