木馬引き 力合わせて 上松 ご神木仕様の丸太「重い!」
2025/11/05
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かつて木材を運ぶために使われた木製のそり「木馬」に重さ約300キロの丸太を載せ、チームで引く上松町の行事「第35回全国木馬引き大会」(実行委員会主催)が1日、JR上松駅前で開かれた。町で6月、伊勢神宮(三重県伊勢市)の社殿を20年に1度造り替える式年遷宮に向けた奉祝行事・御神木祭が開かれた記念から、丸太も特別に「ご神木仕様」にし、参加者が力いっぱい引っ張った。
駅前のロータリー1周約100メートルを回り、タイムを競った。中学生以上の5人一組を基本につくる「大人」の部には、木曽郡内外の16チームが参加。木馬の左右から伸びる綱を、力を合わせて引いた。歯を食いしばって進み、息をそろえカーブを曲がる様子に周囲から大きな声援が飛んだ。
子供の部に4チームと、コスチューム・パフォーマンスの部に2チームが参加し、150キロの丸太を引いた。
御神木祭は、式年遷宮に向け町内で切り出されたご神木を伊勢に送り出す行事。ご神木には両端を菊の紋章の形に削る「化粧掛け」が施され、この練習用の丸太が大会で活用された。通常の大会では細い丸太数本を木馬に載せる。
参加チーム「木曽南部森林組合」の織田真一さん(40)は、「山の中の仕事で日頃鍛えているはずだが、それでも最後はきつかった」と振り返った。ご神木祭にちなんだ丸太は「『重み』がありました」と話していた。




