松本市ブランド大使　松重豊さんお披露目

　一昨年に放送されたＮＨＫ大河ドラマ「どうする家康」で松本城を築いた戦国武将・石川数正を好演した俳優の松重豊さんが３日、「松本市ブランド大使」の第１号として任命された。松重さんは、松本城公園で開かれた任命式で臥雲義尚市長から任命状を授与された後、第６８回まつもと市民祭松本まつりでにぎわう大名町通りを人力車で巡り、オープニングセレモニーで「ブランド大使がただの飾りにならないよう貢献したい」と語った。
　任命式で臥雲市長は、松重さんが演じた石川数正を「思慮深く、情に厚く、どこかぶっきらぼうで松本人気質そのまま」と述べた。松重さんは「役を演じていながら誇らしかった」とし、松重さんの妻が小中学校時代を松本市で過ごしたことや、芝居の松本公演で訪れた際に熟成された文化的な風土に好印象を持ったことなどを語った。
　松重さんは式後、臥雲市長と一緒に人力車に乗って松本城黒門を出発した。沿道の人たちから「殿！」「松重さーん！」「かっこいい」などと声援が飛んだ。セレモニー会場の最前列で松重さんに声援を送った霜鳥佳代さん（５７）＝松本市南原２＝は「人柄の良さが顔ににじみ出ていた。松本市民と一緒に松本ブランドを盛り上げてほしい」と期待していた。
　任期は令和１０年３月３１日までの２年５カ月で、観光だけでなく、文化、芸術、松本市民の誇りを国内や世界に発信する役割を担う。