南木曽町の伝統工芸 職人の技披露 ろくろ細工と蘭桧笠 2日まで街道祭り
2025/11/02
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南木曽町の伝統工芸品「南木曽ろくろ細工」と「蘭桧笠」の魅力を伝える企画・工芸街道祭りが1日、二つの産地を結ぶ国道256号沿いで、2日間の日程で始まった。職人の制作実演やスタンプラリーなどを催し、大勢の来場者に伝統の技術を伝えている。
南木曽ろくろ細工は国指定伝統的工芸品で、木材をろくろに固定して回し、刃物を当て削り出す。平安時代から続く技術とされる。手引きろくろの実演もあり、2日は午後1時からろくろ工芸協同組合前で行う。南木曽ろくろ工芸協同組合の大蔵国広理事長(58)は「生産者は減る中だが、できる形で皆さんを迎え、伝統の技を知ってもらえたら」と話す。
県指定伝統的工芸品の蘭桧笠は、ヒノキを薄く細長い短冊状に加工した「ひで」を立体的に編み込んで作る。約360年前に南木曽に技術が伝わったとされる。生産・販売拠点の桧笠の家で、作り手が随時手さばきを披露する。生産協同組合の池田興衛理事長(77)は「実際に見てもらうことで、手作りの良さ、職人の技を伝えられたら」と話す。
初日は関東、中京など広い範囲から人が訪れ、熟練の技に見入っていた。2日は午前9時~午後4時。周辺の温泉施設などを含め、16店舗による景品が当たるスタンプラリーも催す。祭りのホームページでも発信している。




