宮田前踏切通行止め開始 南松本駅南立体交差事業で10年間閉鎖
2025/11/02
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「開かずの踏切」で知られる松本市のJR南松本駅南側にある宮田前踏切の立体交差化に伴う工事で、県松本建設事務所は10月31日午後10時に踏切を通行止めにした。通行止めは工事が終わるまでのおおむね10年間で、歩行者と自転車はこれまで通り横断歩道橋を利用できる。
降りしきる雨の中、午後10時過ぎに作業員がバリケードを踏切前に設置した。踏切が閉鎖される様子を一目見ようと、歩道橋の上は傘を差した多くの人の姿が見られた。踏切が閉鎖されると知って遠方から訪れた人も。諏訪郡富士見町から訪れた会社員・加藤望さんは(47)は「開かずの踏切で有名なので、本当に開かなくなってしまう歴史的な瞬間を目撃したかった」と話していた。
県は平成19(2007)年度に立体化事業に着手した。踏切を含む348メートル区間を対象に、県道が線路をくぐる構造になる。線路の下を掘る工事は列車が走っていない時間帯に実施し、一部は人力で掘削するため時間がかかる。総事業費は109億円を見込む。




