塩尻市道高ボッチ線・崖の湯ルート のり面復旧 急斜面で作業
2025/11/01
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塩尻市郊外の高ボッチ高原に通じる市道高ボッチ線のうち、崖の湯ルート(片丘南内田)で来春まで、のり面の復旧工事が行われている。高所のり面掘削機(ロッククライミングマシン)を使い急斜面で掘削作業が行われており、31日には発注した市の関係職員たちが、工事を請け負う塩尻建友(宗賀)の案内で現場を確認した。
崖の湯のゲートから約3・3キロ地点(標高約1430メートル)で、いずれも延長28メートル、斜面の長さ最大26~28メートルの計2カ所で工事を進める。高所のり面掘削機が立つ斜面の角度は50度あり、足場は組まず、立木を利用してワイヤロープで機体を固定し、上げ下げしながら作業をしている。掘削機は県外から取り寄せ、操作技術者も県外から呼び寄せた。掘削土の量は630立方メートルで、掘削は11月上旬まで続く。
崖の湯ルートは10月1日に閉鎖し、工事を本格化させた。復旧工法は自然環境に配慮しつつ、2カ所それぞれの土質に合わせ、コンクリート吹き付け、植生マット設置と異なる。
同市道は、風雨による浸食で落石・崩落が懸念される一方、近年は観光目的の車の交通量が増えている状況を踏まえ、市が長年の懸案課題に着手した。本年度の緊急自然災害対策事業債を活用し、事業費は5600万円。市建設課の武居寿明課長は「長年直さないといけないと思っていた。落石の心配も解消される」と説明する。
東山ルートについては、車両通行止めが2年8カ月に及んだ大雨災害復旧工事を、昨年度に完了させている。



