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2025年

災害時緊急ルート確保へ 国交省 木曽で「道路啓開」訓練

2025/10/30
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 国土交通省飯田国道事務所(飯田市)は28日、災害時に土砂など道路上の障害物を取り除き、緊急車両が行き来できるルートを確保する「道路啓開」の訓練を木曽町新開で実施した。今回は新たに、倒れた電柱や電線の撤去を想定して、中部電力パワーグリッドの職員も参加。関係機関が連携を確認した。
 同事務所や木曽警察署、木曽広域消防本部などの50人近くが参加した。南海トラフ地震が起き、国道19号が土砂崩れでふさがって車両1台も巻き込まれた状況を想定した。
 現場の確認や運転手の救助、車両、土砂の撤去といった流れに取り組んだ。各機関が役割を果たしながら、協力して素早く進めていった。現場付近で電柱が倒れ、切れた電線が地面に落ち危険な状態とし、中部電力が専用の道具で撤去した。
 同事務所の木曽地域での啓開訓練は一昨年に始まり、2回目。中川哲也所長は、南海トラフ地震や線状降水帯による大雨などが木曽地方でも心配されることに触れ「災害時に迅速な対応で救助、復興につなげることが自分たちの使命。訓練で情報を共有し、連携体制を強化し備えたい」と話した。

土砂に埋もれた想定の車を除雪車で引っ張り出す参加者

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