子熊が出没　山形村の商業施設・アイシティ２１の敷地内で捕獲

　２７日午後４時すぎ、山形村の大型商業施設・井上アイシティ２１の敷地内で子熊の目撃情報が相次いだ。体長４０～５０センチほどの子熊は南側駐車場付近の広場に居座り、午後５時半ころに木に登っていたところを県のクマ対策員から麻酔の吹き矢を放たれ、木から落ちて捕獲された。同日午後１時ごろには、アイシティから北西３キロほど離れた松本市波田の梓川高校でも子熊１頭が目撃されており、市は同一個体とみているが、松本警察署は２８日も周辺のパトロールを行う。けが人はいなかった。
　アイシティは館内放送で来店客に知らせ、自動ドアを手動に切り替えた。駐車場は一時閉鎖され、松本警察署員や山形村職員らが車の出入りを誘導した。近くのパート従業員の３０代女性は「村の連絡網とアイシティで買い物中の友人から連絡を受けて知った。帰宅すると警察官などもいて驚いた」と不安そうに話した。捕獲を受けてアイシティの男性従業員は「物々しい雰囲気だった。捕まって安心した」と話していた。
　梓川高校では、近くのコンビニエンスストアにいた生徒の保護者が目撃して同校に連絡した。子熊は西門付近から入り、１０～１５分ほど敷地内をさまよって東側から出て行ったといい、警戒中の松本署員も目撃した。親熊はいなかった。同校は校内放送で生徒に知らせ、校舎内を施錠した。