「そばきしめん」知ろう 幅広の麺 郷土食 開田高原で講座
2025/10/28
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ソバの産地として知られる木曽町開田高原でかつて食べられていた「そばきしめん」について学び、実際にそばを打つ講座が25日、開田の木曽馬の里おみやげお食事センターで開かれた。通常より幅が広い麺をつゆで煮込んだもので、参加した住民らは体験を交え地域の食文化を学んだ。
開田出身で町文化財保護審議委員の加村金正さん(86)から話を聞いた。幅が広い麺にすることで、煮込んだときにそばからうま味やとろみが出るという。戦中や戦後、食料が少ない中で、当時は多かった大人数の家族の腹を満たす貴重な料理だったと紹介した。
参加者はセンターのスタッフに教わり、そばを打った。地元の玄ソバ在来種・開田早生のみを使った十割そばに挑戦し、生地は通常の約1ミリより広めの幅に切った。麺は持ち帰ってそれぞれ調理した。
長女の織田糸さん=木曽町福島小学校3年=と参加した父親の至孝さん(49)は「そばきしめんは初めて知ったが、地域の生活に根付いた料理だと感じた。家族で味わいたい」と話していた。
木曽の魅力を再発見する、町教育委員会主催の「木曽学講座」として開かれた。




