松塩筑木曽老人福祉施設組合 特養老廃止を正式決定 福寿荘(四賀)・なんてんの里(三岳)
2025/10/24
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特別養護老人ホーム10施設を運営する松塩筑木曽老人福祉施設組合の理事者会は23日、令和9年度末に四賀福寿荘(松本市)となんてんの里(木曽町三岳)の2施設を廃止することを正式決定した。介護職員不足や財政の悪化を理由に組合施設の再編を検討してきており、結果は11月25日の組合議会の議員全員協議会に報告する。
構成する14市町村の首長らが参加する理事者会は非公開で行われ、終了後に管理者の百瀬敬塩尻市長が取材に応じた。廃止の主な理由は、四賀福寿荘(昭和58年建設、入所80人)が施設の老朽化、なんてんの里(平成11年建設、入所60人)は木曽郡町村長会の要望に基づく。会議では、松本市の四賀地区町会連合会から存続を求める要望書を受けた副管理者の臥雲義尚松本市長が「民間譲渡を積極的に進めるようお願いしたい」と発言した。
百瀬管理者は民間事業者への譲渡も模索しつつ「利用者を他施設に引き継ぎ、行き先を決めるのが最優先。利用者に迷惑がかからないようにしたい」と話した。2施設の廃止で職員を適正配置し収支が取れる経営を目指すが、この再編で経営状況が改善しなければさらなる再編の可能性も考えられるという。組合事務局によると、組合の財政は、財政調整基金が繰り入れられなくなって令和9年度の当初予算が組めない見通し。



