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2025年

高市氏が初の女性首相に 市民からは物価高対策や子育て・福祉に要望多く

2025/10/22
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 臨時国会が21日に召集され、第104代首相に自民党総裁の高市早苗氏が女性で初めて選ばれた。中信地域の住民からは、暮らしやすい社会づくりに向けて実効性のある政策を求める声が聞かれた。
 学校法人・松商学園理事長の田口敏子さん(79)=松本市沢村1=は、女性首相の誕生を歓迎した。田口さんは平成12(2000)年、松本市議会の議長に就いた。県内の地方議会で初の女性議長だった。それから四半世紀、高市氏の首相就任に「時代の流れを感じる。力のある人だと思うので国会をまとめてほしい」と期待し、女性活躍の機運がさらに高まることを願った。
 信州大学3年生の中谷友亮さん(20)は、高市氏と同じ奈良県出身。「維新との連立で国政ががらっと変わってほしい」と新政権に期待し、「ガソリンの出費が厳しく経済対策に期待したい。(政策を)検討するだけで終わらせないでほしい」と話した。
 小学生の息子2人を育てる朝日村針尾の公務員・清沢有加さん(35)は、小学校低学年以下の支援策は充実していると思うが、児童センターを“卒業”した高学年以上から中高生の「居場所」が少ないと感じる。「国としてもっと注目し、取り組みを進めてほしい」と期待した。
 塩尻市内で飲食店を営む百瀬幸一さん(28)=塩尻市広丘高出=は「お客さんの様子を見ていると、物価高で以前よりも生活に余裕がなくなっている」と感じる。税金を減らすことで生活に余裕ができれば経済はもっと回ると考え、税負担の見直しを望む。
 野菜・米農家の野口雄貴さん(39)=安曇野市穂高柏原=は「物価高の中でのコメ騒動で、関心が高まった食糧の生産体制をしっかり整えて」と要望する。「言うことは言いつつ、各国と融和を図れる女性リーダーとして、国内農業を衰退させない貿易交渉を進めてほしい」と話した。
 木曽町開田高原西野の田中芳江さん(81)は「年金制度を充実させ、誰でも最低限の暮らしを送れるようにしてほしい」と願う。新首相については「女性、男性関係なく、自分の意見をしっかりと言い、国民のために頑張ってほしい」と語った。

テレビの首相指名選挙の様子を見守る市民(21日午後1時48分、松本市島立の飲食店)