あづみの公園堀金・穂高地区の里山文化ゾーン 自然共生サイトとして国が認定
2025/10/18
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安曇野市の国営アルプスあづみの公園堀金・穂高地区の「里山文化ゾーン」が、生物多様性の保全が図られている「自然共生サイト」として国の認定を受けた。地域団体などが同公園と連携し、絶滅危惧種・オオルリシジミの保全や天蚕飼育の文化継承、里山林の再生などに取り組んでいる点が評価された。
同公園管理センター、市、安曇野オオルリシジミ保護対策会議の3者が申請し、環境省など3省の大臣名で9月に認定された。保全活動の計画に対し、国の補助や企業支援が受けやすくなる。
里山文化ゾーンは公園南側の46・3ヘクタールで、棚田や草原、オオルリシジミの保護区、天蚕飼育林、里山林などがある。各種団体が活動フィールドにし、オオルリシジミの調査、天蚕飼育体験、ヒノキ林の間伐など多彩な取り組みを同センターと協力して行っている。公園の担当者は「高度経済成長期以前の自然環境の回復を目指したい」としている。
公園関係者が10月15日、市役所に太田寛市長を訪ねて認定を報告し、河野俊昭・管理センター長は「この自然環境を維持する使命がある。市や地域団体と一緒に活動を盛り上げていきたい」と述べた。
自然共生サイトの認定制度は令和5年度に始まった。県内では昨年度までに木曽馬の里地里山(木曽町)など11件が認定されている。
