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2025年

木曽病院の小児科診療維持へ 「夜間・休日」は伊那中央病院が支援

2025/10/18
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 県立木曽病院(木曽町、濱野英明院長)は、来年度の小児科診療体制について、継続的な医療提供に向けた整備を進めている。県立病院機構や信州大学、県などの関係機関によるプロジェクトチームで支援策の検討が進む中、伊那中央病院(伊那市)の協力を得ることで、従来通りの小児科の医療水準を維持できる方向性が固まりつつある。
 木曽病院では現在、2人の小児科医が365日当番制で夜間・休日対応を実施しているが、負担軽減や働き方改革の観点から、来年度以降は体制の見直しが求められている。「夜間休日の小児科の外来診療と入院体制の維持」を目標に掲げたプロジェクトチームで検討を重ねた支援策(案)が、16日夜に木曽町で開かれた木曽医療圏地域医療構想調整会議で説明された。
 平日の外来診療、健診、予防接種は従来通り継続される。夜間・休日の時間外診療については、木曽病院の全科当直医が初期対応を行い、必要に応じて伊那中央病院の小児科医に直接連絡して相談できる「オンコール支援体制」を整備する。これにより、患者は引き続き夜間・休日も受診可能となる。入院が必要な場合は木曽病院または近隣の医療機関で適切な医療が提供される体制を確保する。
 伊那中央病院との相談体制については、今後さらに具体的に詰めていく方針。濱野院長は「テレビ電話などを活用すれば、患者さんの様子を画面越しに確認してもらうことも可能」と話し、オンライン診療システムの導入も視野に入れて提案していく考えを示した。

伊那中央病院の支援を受けることで、従来の小児科診療の水準を維持できる見通しが示された木曽医療圏地域医療構想調整会議