親子に寄り添い30年 子育て支援ボランティアの芳川保育園ゆりかご会
2025/10/18
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松本市芳川公民館で若い母親たちが講座で学んだりサークル活動をしたりしている間、子供たちを保育するボランティア活動をしてきた「芳川保育ゆりかご会」(上條佳寿子会長)が今年、発足30年目を迎えた。17日に並柳2の民芸旅館・深志荘で記念式典を開き、会員らが芳川地区の親子に寄り添って子育て支援に取り組んできた30年の歩みを振り返った。
同会は平成8(1996)年4月、芳川公民館が子育て中の母親が学べる場として開いた「家庭教育学級」の保育ボランティアとして発足した。初代会長の矢沢正子さん(89)=野溝東1=が各地で始まった同学級の開催を地元でもと働き掛け、その間の保育を担ったことがきっかけ。同学級の卒業生がつくったサークル活動も支え、30年で会員63人が活動してきた。
現在は子育てや仕事が一段落した50~80代の女性12人が、公民館の食育学級などで子供たちを見守っている。
式典には、会員や立ち上げた当時の会員ら21人が集まった。実行委員長で、息子2人をゆりかご会で見てもらった久保田由美さん=村井町北2=は「子供を安心してお願いすることができた。地域の宝の子供を地域で育てていく大切さを引き継いでいきたい」と語った。
矢沢さんは「立ち上げた人ができなくなると解散することが多いが、継承してくれていることがうれしい。今の子育て支援のニーズに合わせ、芳川のお母さん、お父さんが助かる活動を続けてほしい」と願っていた。
