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2025年

「潜在保育士」確保に注力 待機児童解消へ松本市が県内外でPR

2025/10/17
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 松本市は待機児童や潜在的待機児童を解消するため、保育士の確保に力を入れている。本年度、県外から移住し、市内の公立・私立の保育施設に勤務する人を対象にした家賃補助の制度を創設した。11月には東京都と松本市内で開かれる、保育士の資格を持つ人を対象にした移住応援セミナーや就職相談会に参加する。
 市の公立保育園41園には現在、保育士が452人いて、0~6歳の3761人を受け入れている。4月1日の段階で0~2歳の待機児童が7人いたほか、保護者の希望する園に入れない「潜在的待機児童」が53人いた。保育士不足が要因で、市は改善策を検討してきた。
 市保育課は、保育士資格を持ちながら現在は働いていない「潜在保育士」の確保に力を入れる。11月1日に東京都中央区にある長野県のアンテナショップ「銀座NAGANO」で行われる県主催の「自然保育で子育て&保育士移住応援セミナー」に参加。公立保育園の保育士が、市の保育や子育て支援施策、移住保育士向け支援などを紹介する。5日は長野労働局主催でキッセイ文化ホール(松本市水汲)で行われる「福祉の職場説明会・就職相談会」に市保育課がブースを構え、保育職をPRする。
 県外から移住してきた保育士への家賃補助は本年度に制度化した。1カ月当たり5万円を上限に最大12カ月分補助する。補助金の受給は市内の保育園や認定こども園などに3年以上勤務することなどが条件。市保育課の担当者は「保育士資格を持つ人が移住を考える時に気軽に相談してもらえれば」と話している。

移住してきた保育士への家賃補助をPRするチラシ