松本献血ルームの献血者、減少傾向 パルコの閉店も影響か
2025/10/17
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県赤十字血液センターの松本献血ルーム(松本市中央1)を訪れる献血者(全血)が減少している。本年度上半期(4~9月)の献血者数は前年同期の93%にとどまり、特に若年層(10~30代)が88%と減少幅が大きい。松本献血ルームを運営する松本公園通り出張所は、施設向かいにあった松本パルコの閉店(2月末)などで街を回遊する市民が減り、買い物ついでの献血者が比例して減ったとみている。

同センターによると、今年上半期の献血者数は4042人で、前年同期より278人少なかった。若年層は227人減の1636人。出張所の織田貴之所長によると、春はキャンペーンをしていたため前年並みを維持したが、6月以降、若年層を中心に前年を下回る状況となっている。
若い時に献血を経験するとその後も献血に協力する傾向があり、献血ルームは現在、若年層へのPRに力を入れている。高校や予備校、専門学校などを訪問して協力を求めるチラシを配っているほか、夏休みには高校生に高級アイスクリームを進呈した。11日からは、深志神社(松本市)とコラボした学業成就の「献血お守り」を贈っている。
昨年度、若年層の献血者の割合が全体の3割を切ったのは、関東甲信越では長野県のみ。織田所長は「キャンペーンをさまざまに展開して協力者を増やし、血液の安定供給につなげたい」と話している。
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献血ルームは11月21日、南で隣接する五幸セントラルパーキングプラザビルに移転する。現在の献血ルームの営業は11月16日まで。これに合わせ、現在の献血ルームで11月3~16日に開運堂(松本市)のどら焼きを、新しい献血ルームで21日~12月4日に八幡屋礒五郎(長野市)のオリジナル七味唐からしを献血者にそれぞれ進呈する。