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2025年

未来の調理師確保へ連携 アルピコHDがネパールの学校と協定

2025/10/16
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連携協定を締結し、記念撮影に臨む佐藤社長、マハラジャン氏、アルピコホテルズの深澤洋充社長(左から)

 アルピコホールディングス(HD、松本市井川城2)と、ネパールの調理師育成学校「アカデミー・オブ・カリナリー・アート&ホスピタリティ・マネジメント・スクール」(ACA)が15日、包括連携協定を締結した。来年9月以降、アルピコホテルズがインターンシップ生の受け入れや採用を進め、それに先駆けてアルピコホテルズの料理人がACAで日本料理教室を開催、学生の日本への関心を高める計画だ。

 15日に松本市本庄1のホテルブエナビスタで締結式があり、アルピコHDの佐藤裕一社長と、ACA創設者のアセス・マハラジャン氏が協定書に署名した。佐藤社長は、松本市と同国の首都カトマンズ市が姉妹都市提携している関係にも触れながら「単にワーカーとしてお迎えするということではなく、勤労意欲、ホスピタリティ精神をもう一度原点に戻って学ぶ良い機会にしたい」と述べた。
 マハラジャン氏は、4年制の学校の最終学年に中東など海外でインターンシップをしている実績を紹介した。アルピコグループのホテルやスーパーなどの調理部門を視察して感動したといい「いい関係ができ、いろいろなことができるのではと期待している」とあいさつした。
 アルピコHDは、今回の提携で調理師の確保と、グループ内の多様性の推進を図る狙いがある。ネパールの実業家を介して5月に佐藤社長らがACAを視察、衛生的な設備や生徒の姿に好印象を受け、提携に至った。ACAが国内のホテルと提携するのは、ザ・リッツ・カールトン東京に続いて2社目となる。