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2025年

安曇野市議会の会派再編、先行き混沌 市議選後の勢力図、「保守系中心」から変化か

2025/10/15
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 安曇野市議会議員選挙(定数22)の結果を受け、議会内の勢力図がどうなるかが注目されている。新興政党が議席を獲得し多党化を印象付けたが、各党とも少人数のため単独で会派を組めない。これまで存在感が強かった保守系会派も、ベテラン議員の引退や自民、公明両党の連立解消の影響で不透明な状況にある。議会人事も見据え、会派再編を巡る議員間の駆け引きが活発化している。    

市議選の当選証書付与式に臨む22人。会派再編の動きが活発化している

 市議選では現職12人、元職1人、新人9人が当選した。得票数の上位11人のうち6人は政党公認者で、新人6人が10位以内。一方、得票数の下位11人中7人は無所属現職で、傾向に違いが見られた。リベラル系の上位当選が従来より目立ったとの見方は強く、新人議員からは「保守系中心だった議会内の様相が変わるのではないか」との声が出ている。
 会派結成に必要な人数は最低3人。各政党の当選者は共産と公明が各2人、国民と維新、参政が各1人で、党単独では会派が作れない。公明党はこれまで自民党系議員と同じ会派で活動してきたが、自公連立の解消の影響で対応は未定だとしている。賛否表明に関する会派拘束が強すぎれば無会派の議員が増える可能性もあり、会派再編の先行きは混沌としている。
 新たな任期が始まる23日までには会派結成届が議会事務局に提出され、28日には正副議長が選挙で内定する。議長選には保守派、リベラル派の双方から候補が立つ見通しで、会派による「数の力」が議会人事に大きく影響する。
 議会と二元代表制の関係にある太田寛市長は「会派構成がどうなるのか全く分からない」とし、先行きを注視する考えを示した。