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2025年

日常の光景を歌に詠む醍醐味語る 塩尻で短歌のトークショー

2025/10/14
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 塩尻市北部交流センター・えんてらすで13日、短歌のトークショー「詠み会in塩尻」(市など主催)が開かれた。歌人の小島なおさん、愛好者でお笑い芸人のフルーツポンチ・村上健志さん、みのるチャチャチャ♪さんが登壇し、自作の歌を披露しながら31音で表現する楽しさを語った。

短歌について語った(右から)小島さん、村上さん、みのるチャチャチャ♪さん
短歌について語った(右から)小島さん、村上さん、みのるチャチャチャ♪さん

 2回の入れ替え制で、事前に芸人2人が詠んだ歌を小島さんが講評・添削する形式で進められた。1回目の題詠は「体」で、子育て中の村上さんが「降りそうな空の白さを仰ぐ子の広き眉間にひとちゅぶのあめ」と詠み、小島さんは「文語と口語が入っているのが面白い」と評した。
 自由題では、みのるさんが「スタンドの待ち合い室の雑誌からクーポン券が消えている件」とガソリンスタンドで遭遇した「切り取り」の出来事を表現。村上さんが「日常にある光景を面白がれる。1個歌にすると『何かありそう』と思える」と醍醐味に言及した。2人の歌に多用された名詞止めについて、小島さんは「余韻が残り映像性がある」と解説した。
 来場者が事前に投稿した短歌も数首取り上げられ、登壇者3人が感想を述べた。投稿歌が紹介された上條弘夢さん(25)=宗賀=は「俳句と短歌の違いが分かって、楽しみ方が再発見できた」と話した。詠み会は隔年開催で6回目。