旧井上本店ホテルに再生 エム・ケー・ケーが土地建物取得 にぎわい創出に期待感
2025/10/11
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3月末で閉店した松本駅前の百貨店・井上本店(松本市深志2)が、今の建物を活用してホテルになる見通しになった。道路を挟んで西側の商業ビル「コングロエム」を運営・管理するエム・ケー・ケー(本社・松本市島内、藤巻好仁社長)が10日、旧井上本店の土地建物を取得した。外資系ホテルを誘致する計画で、松本駅前の新たなにぎわい創出を目指す。
同社によると、昭和54(1979)年に完成した鉄筋鉄骨7階建てのビルを全面改修する。ホテルの開業時期は未定。これとは別に、地階部分についてテナントの誘致を進めている。「ホテル、テナント誘致の詳細が発表できる段階になったら発表する」としている。同社は不動産事業のほか、金券ショップやゴルフ場の運営などを手掛けている。
井上は3月31日に本店での営業を終了し、山形村の大型商業施設・アイシティ21に百貨店機能を統合した。井上裕社長は「今後の松本の活性に役立つような後利用をしていただけることをうれしく思う」と話している。
臥雲義尚市長は取材に対し、「松本には大勢の旅行者が来てホテル需要が高まっており、喜ばしい」と、ホテルとしての再生を歓迎した。「高度な施設の集積を進めようとしているエリアで旧井上本店の方向性が定まったことで、その他の民間投資にも弾みが付くことを期待したい」と述べた。
