0000日(木)
2025年

松本市の丸ノ内中 自由服試行へ 生徒6人が提案 「自由と責任」醸成に期待

2025/10/10
後で読む

 松本市の丸ノ内中学校(坂口俊樹校長、219人)は20~31日に自由服(私服)を試行する。校則について、総合的な学習の時間で探究している3年生の生徒6人が提案した。学校文化を問い直して自分で考え、判断する力を育むなどの狙いがある。提案者の一人の塩澤心実さん(15)は「生徒それぞれの自由と責任ある行動につながれば」と期待している。
 6人は同校の40年史を読み、平成12(2000)年ごろまでは生徒が自由服と制服を併用していたと知って関心を持った。切り替わった理由は分からなかったが、「今の時代、もっと個性を尊重してもいい」「中学生だからTPOに合わせた服を選べるはず」などと考え、行動に移した。プレゼンテーション資料を作成して、担当教員を通して職員会や保護者役員会で同意を得た。
 今月2日の学芸発表会で行われた、全校生徒が意見交換する場「丸中Meetィング」の議題にもしてもらった。生徒からは「自己表現できるのが良い」「自由服は臨機応変に対応できる力を育てる」などの肯定的な意見が出た一方、「経済的に余裕のある家庭の生徒が自慢しそう」「私服がダサいと言われそうで不安」といった懸念の声もあった。
 9日は同校で生徒集会を開き、全校生徒に自由服の試行について説明した。自由に選べるのは上・下の衣服で、かばんや髪形などは従来通りの規定で行う。塩澤さんは「一から自分たちで企画したので不安で、緊張している。私たちの企画の過程を後輩に学んでもらえれば」と語っていた。
 11月3~7日に生徒と教職員、保護者にアンケートを取り、14日の3年生の総合的な学習の時間の成果の発表会で報告する。

自由服の試行期間を提案した生徒6人