キム・たくごはん県外へ オリジンがおにぎり・弁当を発売 塩尻市発祥 学校給食の献立
2025/10/10
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関東や近畿地方で手作り弁当・総菜専門店「キッチンオリジン」「オリジン弁当」を展開するオリジン東秀(本社・東京都調布市)が2日、塩尻市発祥の学校給食メニューを基に開発した「キム・たくごはん」のおにぎりと弁当を発売した。11月末までの2カ月限定で、市内で愛されてきたメニューが県外にも広がりを見せている。
「キム・たくごはん」は豚バラ肉、大根のしょうゆ漬け、ごま油で炒めたキムチを使い、天つゆをだしにしたご飯を混ぜた。できる限りオリジナルレシピを再現しつつ、味はやや濃いめにした。包装には「長野県塩尻市発祥」の文字に、給食着姿の子供の絵柄が入る。おにぎりは1個204円、おかず付きの弁当は538円で関東や近畿の直営の470店で販売している。
食べ歩きが好きな同社商品開発部のマネジャー・金子大輔さん(51)が農林水産省のホームページで塩尻の「キムタクごはん」を知り、昨秋に立ち寄った市内の飲食店で味わったのがきっかけ。今春に市教育委員会に相談し「ご当地メニュー」の商品化を目指した。
同社は「家庭の台所代行」をうたっていることから、平成14(2002)年に給食として生み出された思いに敬意と共感があるそうだ。金子マネジャーは「地方から出てきた人に懐かしいな、今週末に実家に帰ろうかなと思ってほしい」とし、塩尻を知らない人にも「検索してもらえば商品の新たな価値が出てくる」と話す。市教委担当者は「地元の名物が県外に伝わるのはうれしい。塩尻に興味を持ってもらえたら」と期待している。