５０周年にふさわしい生け花展示　池坊松本支部青年部

　華道家元池坊松本支部青年部は５日、松本市中央２の中町・蔵シック館で、５０周年記念花展を開いた。青年部員と指導者が合作を含む３０点の生け花作品を展示し、発足５０年の節目にふさわしい技術と表現力で来場者を魅了した。
　室町時代から続く型を守った「立花」、少ない種類で草木の個性や特徴を生かす「生花」、形や生け方に約束事がない「自由花」の作品が並んだ。枯れた葉を１枚だけ添えたり、枝の曲線との取り合わせが映えるように花の数をぎりぎりまで減らしたりと、生け手の感性が光った。伝統的建築物の蔵シック館の趣によく映え、訪れた人は一点ずつじっくりと鑑賞していた。
　青年部は昭和４９（１９７４）年に発足した。教室の枠を超えて中心地域の愛好者が集う。青年部長の花村佐由美さんは「作品を見てすてきだな、私もやってみたいと思っていただければうれしい」と話し、５０年記念展が次の世代に華道文化をつなぐきっかけにもなることを願っていた。