塩尻市が行政ービスの引き上げ検討 8年度改定へ意見公募
2025/10/03
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塩尻市は、行政サービスの手数料や公共施設の使用料を令和8年度から引き上げる方向で見直しを進めている。近年の物価高騰によりサービス提供コストが上昇していることが主な理由で、引き上げ率は「20%」を原則にする。市ホームページなどで改定案を示し、14日まで市民から意見を募る「パブリックコメント」を実施している。
市は手数料や使用料の102件全てを見直して45件の料金を引き上げる方針を固めた。当初は改定額を「1・5倍」で検討したが、市民生活への影響を考慮した激変緩和措置で原則「1・2倍」とした。端数調整して中には500円単位の引き上げもある。大型バスが使う塩尻駅前広場駐車場など市外利用者が多いものは、激変緩和措置の例外とした。
社会教育や文化関連の施設、スポーツ施設が主な対象だ。市民交流センター使用料も対象だが、今回の引き上げには昨年度の大規模改修分のコストは加味されていない。
手数料は、市胃がん検診が従来の「1000円」から「1500円」に、使用料は、市ふれあいセンター入浴料が中学生以上で1人「300円」から高校生以上で「400円」、現行の入浴回数券は「1500円」が「2000円」となり、年齢区分などを改める見通し。
市は3年に1回、料金の点検や改定をしており、令和4年度の前回は新型コロナウイルス禍で社会情勢を踏まえ、引き上げは見送った。市財政課の担当者は「物価高騰を反映せざるを得ない。施設の維持管理には市民の税金が投入されていて、公平性の観点からも利用者負担を考えている」と説明し、市民理解を求めている。