過疎進む奈川地区に集いの場 「夢の森カフェ」買い物や会話で住民笑顔
2025/10/01
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松本市奈川公民館は30日、地元の文化センター・夢の森で、集いの場「夢の森カフェ」を開いた。過疎化が進む奈川地区の住民に会話や買い物を楽しむ機会を提供しようと、地区福祉ひろばの共催で開催した。高齢者を中心に約70人が来場し、買い物後はテーブルを囲んで世間話に花を咲かせた。
衣料品販売のコタケ、NPO法人のJAあづみくらしの助け合いネットワークあんしん、うす焼きカフェ豆まめ、製材所のパン屋が出張販売した。市営バスや車で訪れた住民は服や生鮮品、食べ物など目当ての物を買い、体組成を測るコーナーで健康チェックもしていた。その後は椅子に腰を掛けて会話を楽しんだ。
東京から引っ越して約20年で、現在は1人暮らしの武田千賀さん(84)は、別の集落に住む斉藤誠子さん(82)と会話を楽しみ「奈川の人って親切で面倒見がよくて」と声を弾ませた。斉藤さんは「いつもは一人だから、話ができて楽しい。こういう機会はありがたい」と喜んでいた。
「夢の森カフェ」は昨年度に初めて実施した。奥原広幸公民館長は、地域課題に「居場所」「移動」「買い物」を挙げる。「地域住民の役に立てるよう工夫を重ね、三つの課題を解決するヒントを探っていきたい」と話している。
