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2025年

運動会で園児が「200点満点」の長持ち行列 神田保育園で35年指導の鳥羽さん今回で引退

2025/10/01
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 松本市の神田保育園の年長児27人が、今秋の運動会で長持ち行列を披露した。同園で35年独自に続いている種目で、毎年指導役を務めていた自性院(松本市神田1)の住職・鳥羽弘純さん(74)は病気のため、今回で講師役を引退する。園児たちは元気に長持ち行列をやり切り、鳥羽さんは温かい目で見守った。
 長持ち行列が地域で大切に受け継がれていることから、園児にも地域の伝統に触れてもらおうと、鳥羽さんの長男・宏信さん(40)が年長児だった頃、鳥羽さんが当時の園長に提案して始まった。長持ちは鳥羽さんが材料を集めて自作した。
 9月27日に開かれた運動会では、法被と鉢巻きを身に着けた園児たちが、太鼓を打ち鳴らし、歌を歌いながら、2メートルほどある長持ちを担いで園庭を半周した。真剣な様子で取り組み、鳥羽さんはビデオカメラで撮影しながら、じっと静かに園児の様子を目で追った。
 種目後には、平林美江園長から鳥羽さんに園児の描いた長持ち行列の絵があしらわれた感謝状が手渡された。鳥羽さんは「今日は200点満点の出来だった。大きくなっても教えたことを覚えていてほしい」と願っていた。

神田保育園の長持ち行列の指導を務めた鳥羽さん(左写真)、長持ち行列を披露する年長の園児たち(右写真)