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2025年

地域史料4件 初公開へ 木曽町 蘇門公ゆかりの屏風など 10月9日の特別講座で

2025/09/30
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 木曽町教育委員会は10月9日、町文化交流センターなどで木曽学特別講座を開き、地域住民からの寄贈品など貴重な史料4件を初公開する。江戸時代に木曽谷を治めた第9代木曽代官・山村蘇門公の関連史料などがある。日頃非公開となっている所蔵品なども合わせて見てもらい、地域史への理解を深めてもらう。
 初公開の大型史料で、令和6年度に町民から寄贈された「文人書画屏風」は、蘇門公と交流のあった文人らによる漢詩と墨竹画(水墨で竹を描いた絵画)が屏風の各面に並ぶ。米沢藩主・上杉鷹山の師として知られる儒学者・細井平洲が、蘇門公が江戸屋敷から木曽福島に帰還する際に贈った詩は、蘇門公への深い友情が感じ取れる内容だ。
 初公開の史料はほかに、山村家の7代目当主・山村良及が、同家名古屋屋敷留守居役を務めた家臣に宛てた書状9通などがある。町教委の牛丸景太主査(33)は「こうした機会に貴重な寄贈史料を地域の皆さんに見てもらいたい」と話している。
 木曽学特別講座は午後1時半から。水無神社などでの現地見学もある。定員20人。無料。申し込みは町教委生涯学習課(電話0264・23・2070)へ。

初公開の寄贈史料の一つ「文人書画屏風」(町教委提供)