出産、育児に寄り添い30年 穂高有明の助産院ウテキアニ 27日に記念イベント
2025/09/26
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妊娠からお産、産後の子育てまでをサポートする、安曇野市穂高有明の助産院ウテキアニが今年、開院30年目に入った。安曇野でも数少ない助産院で、母親の心身に寄り添い、産む力や赤ちゃんの生まれる力を引き出す自然出産で約460人の赤ちゃんを取り上げた。27日に明科自然体験交流センターせせらぎ(明科中川手)で記念イベントを開く。

同院代表で助産師の髙橋小百合さん(62)は、26歳の時に第1子出産で自然出産の素晴らしさを実感し、子育てをしながら助産師となった。都内の病院などに勤務し、自宅出産専門の助産師として独立後、平成8(1996)年に安曇野市内で開院した。現在まで助産師やスタッフらと月1~2件の出産を受け入れている。
母親が心を満たす出産ができるように、日夜マンツーマンで寄り添う。愛情を持って接することで、母親が自身の存在や命を大切に感じ、その思いが赤ちゃんへの愛情につながると信じている。母子ともに無事に出産できたとき、髙橋さんは「命のパワーや尊さを感じる。自分も生きていることの幸せを実感する」と話す。
助産師として30年以上感じ続けている愛情や希望を地域の人たちに伝えたいと、イベントを企画。ウテキアニで出産した母親らと実行委員会をつくり、メインのトークライブでは髙橋さんがお産をサポートする思いを語る。髙橋さんは「子供たちが愛される安曇野をつくる力になれたらうれしい」と期待する。
イベントでは弁当やスイーツなどの販売、音楽ステージもある。開場は午前10時~午後3時で入場無料。問い合わせは電子メール(liliaokaaina@gmail.com)へ。
イベントのチラシを手に来場を呼び掛ける髙橋さん