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2025年

市川團十郎さんが木曽で植樹 森林再生プロジェクト、来年度スタート

2025/09/22
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 歌舞伎俳優・市川團十郎さん(47)の呼び掛けで始まった森林再生プロジェクト「ABMORI」(エビモリ)が来年度から、木曽町で新たに始まる。平成26(2014)年に下高井郡山ノ内町でスタートし、同会場の植樹が一段落して次の実施場所に選ばれた。木曽町でのキックオフイベントが21日、今後森を育てていく三岳の旧御岳ロープウェイスキー場周辺で開かれた。

御嶽山を背に、参加した地元小学生と記念撮影をする團十郎さん(中央)

 エビモリは平成25年、当時海老蔵の名だった團十郎さんが気候変動を心配して「環境を守るため自分も何かしたい」とブログで発信し、読者から森林づくりの提案を受けたことをきっかけに始動した。これまで志賀高原のスキー場跡地で、團十郎さんも参加する植樹企画を年に1回開き、一般参加者らと延べ約7万本の木を植えるなどした。
 木曽町では10年ほどかけ、5・2ヘクタールに約2万本を植樹する計画だ。イベントには團十郎さんやその家族、阿部守一知事、地元の小学生ら約70人が参加し、カラマツの苗約100本を植えた。團十郎さんは小学生と一緒に作業し、交流した。今後植樹する苗を育てるため、容器に種もまいた。
 木曽で澄んだ風を感じたという團十郎さんは「木を少しでも増やし、環境や風景を守っていくため、皆さんと末永く活動したい」とあいさつした。原久仁男・木曽町長は、木の文化が根付き、木曽川の水を育む木曽の森での活動開始を歓迎し「團十郎さんの思いが広く伝わるよう一緒に取り組みたい」と話した。