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2025年

塩尻署管内、薄暮時の事故が急増 21日から秋の交通安全運動

2025/09/20
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ヘッドライトの点灯状況がまちまちな夕暮れの国道19号(18日午後5時45分ころ)

 秋の全国交通安全運動が21日に始まる。薄暮時(夕暮れの前後)の交通事故が増える時期を迎えるため、「早めのライト点灯」「反射材の活用」を呼び掛ける活動を重点に運動が展開される。塩尻警察署管内では今年、薄暮時の交通事故件数(18日現在)が前年同期比5件増の18件と急増しており、特に注意を呼び掛けている。 

 警察庁によると、令和6年までの過去5年間に発生した、月別の薄暮時の死亡事故件数(全国)は、9月から増加して11月が発生のピークとなった。秋から冬にかけて発生が増えるのは、帰宅する人で交通量が増える午後5~6時台と、日の入りの時間帯がかぶるためとみられる。
 事故の形態は、自動車と歩行者がぶつかる事故が目立つ。塩尻署交通課の上林浩課長は「自動車から見ると、交差点ではライトの照射角度外から歩行者が近づくことが多い。特に慎重な運転を」と呼び掛ける。
 上林課長にドライバー向けにライト点灯、歩行者向けに反射材着用のポイントを聞くと、ドライバーはライトをつけている対向車を1台見たタイミングでの点灯、歩行者は下半身や腕に反射材をつけるのがお勧めだという。車のライトは下方向に点灯するため下半身の方が視認しやすい。腕など、動きがある場所の反射材もドライバーから目立つ。
 運動に先立って19日、市内の交通安全団体が広丘野村の国道19号で啓発活動を行った。22日には高齢者に反射材の使用を呼び掛ける活動も予定する。塩尻署の小島伸之署長は「市内では8月、夕方に自転車と自動車が出合い頭に衝突する重傷事故も発生している。運動を通じて事故を一件でも減らす機運を盛り上げたい」と話している。