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2025年

詐欺被害が9月に入り急増 松本署管内で13件・計2億8000万円余も

2025/09/19
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 松本署管内で8月から9月にかけて、電話でお金詐欺(特殊詐欺)とSNS型投資・ロマンス詐欺の被害が相次いでいる。同署によると、特に9月は17日現在(速報値)ですでに13件の被害相談があり、だまし取られた額は計2億8489万1054円に上った。同署生活安全1課の滝澤直之防犯指導係は「詐欺の手口はどんどん新しくなる。手口を学び、周囲の人に注意喚起してほしい」と呼び掛けている。
 被害相談の件数は9月になって増えている。松本市内の70代女性は、8月下旬に自宅にかかってきた通信事業者や警察官を名乗る男らからの電話をきっかけに、現金と仮想通貨を合わせて約8100万円相当の詐欺被害に遭った。松本市内の50代男性は8月下旬に検察官らを名乗る男らから携帯電話にかかってきて、1800万円だまし取られた。
 全県的に警察官を名乗る詐欺の被害が後を絶たない。県警生活安全企画課は16~18日の3日間、「疑う勇気で詐欺は防げる」と記したマグネットシートを張った車で巡回し、主要駅や商業施設で街頭啓発活動をして被害防止の呼び掛けに力を入れた。最終日の18日は、県警鉄道警察隊と松本署と共に、松本市の松本駅お城口前広場で「不審な電話はいったん切って警察や家族・知人に相談しましょう」と書かれたウェットティッシュなどを駅利用者らに配った。
 県警総合犯罪防止対策室の丸山勝広室長は「自動音声の電話をかけてきて、後に他県の警察官と名乗る人物とSNS(交流サイト)のビデオ通話をさせて、振り込ませる手口が多い」と指摘し「まずは電話を切り、地元の警察署に相談してほしい」と話している。

電話でお金詐欺などの被害防止を呼び掛けた街頭啓発活動(松本駅お城口)