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2025年

求む!!山形・清水寺の古写真 資料として後世に

2025/09/18
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 山形村の清水高原にある古刹・清水寺の管理人や村教育委員会が、寺で撮影された古い写真を集めている。天平元(729)年の開基と伝わる寺は4年後に開山1300年を迎えることから、節目に合わせて地域住民から自宅などに眠っている記録写真を寄せてもらうよう呼び掛けている。写真はデジタルデータでも保存して歴史資料として後世に継ぎ、村内での企画展示やウェブ上でのアーカイブで紹介する計画だ。

 昨年4月から寺管理人を務める岡上洋さん(42)、真梨さん(44)夫妻が中心になって呼び掛ける。寺や村教委に残る古い写真は多くないといい、真梨さんは「例えば昔、小学生が寺での遠足やキャンプをしたという話を聞くことがあるけれど、それを記録した写真は少ない。眠っている写真が長い歴史の中の出来事がどんな様子だったか知る機会になれば」と呼び掛ける。
 特に改修工事が行われるなど寺の変貌が大きかった昭和から平成にかけての写真を募っている。寄せられた写真はコピーを取ったり、スキャニングしたりして保存する。写真は提供者に返却する。
 真梨さんは写真だけでなく寺や村にまつわる資料の収集・整理も進めている。今春には寺境内の文化交流施設「あららぎの庄」内に寺や村の歴史文化が分かる資料コーナーを設けた。村の公民館報、新聞記事、村に伝わる民話、図書館や村教委、郷土史の調査研究を進める村史談会などさまざまなところから資料を集めてファイルに整理し、訪れた人が自由に閲覧できるようにしてある。真梨さんは「昔から村の人たちが大切にしてきた寺。写真や資料で気軽に歴史に触れてほしい」と願っている。
 写真の受け付けは12月末まで村教育委員会と村観光協会で行っている。プリントした写真やデータで受け付ける。
 問い合わせは村教育委員会(電話0263・98・3155)か村観光協会(電話0263・31・6220)へ。