ユウガオに思い出の新聞表装 明科の内川さんが趣味の技術応用
2025/09/13
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安曇野市明科中川手の農業・内川充弘さん(84)が、ユウガオに新聞の切り抜きを貼って装飾する趣味に熱を入れている。自身や近しい人たちに関わる記事を素材に創作し、「思い出を飾ってほしい」と周囲へ贈るのも楽しんでいる。

自分で育て、初秋に収穫した実を冬場にハウス内で乾燥させ、外皮が硬くなったところで中身を取り除く。酢で溶き適度な粘着力を持たせた接着剤を使い、ユウガオの表面に新聞をしわやたるみ、気泡なく密着させる丁寧な仕上がりにこだわる。趣味で身に付けた掛け軸や巻物を仕立てる表装の知識を応用した。
明科地区の遊休農地を活用し、農業の担い手を育成する「あかしな農業塾」の相談役。農業塾の活動をはじめ、地区の話題を取り上げた記事を切り抜き保管してきた。旧国鉄の職員時代から40年以上、趣味で続けるヒョウタンの装飾品作りに派生し、ずんどうなユウガオに切り抜きを貼ることを思いついた。内川さんは「いつでも思い出を残す記事を眺められる。完成して身近な人たちとの会話や交流が生まれるのがまたいい」と話している。