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2025年

花時計公園、松本市が再整備へ 噴水周りに人工芝設置、ゴムマット撤去

2025/09/12
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 松本市は11日、中心市街地の花時計公園(中央1)を魅力的な公共スペースに再整備する方針を市議会建設環境委員協議会に示し、了承された。公園北側に隣接する商業施設・松本パルコが2月に閉店し、中心市街地の将来像を検討する中で望ましい公園の在り方を探る。スケートボード対策で置いたゴムマット(横1メートル、縦2メートル)の一部を撤去し、噴水周辺などに人工芝を設置するといった社会実験を来年度にかけて実施する。

ゴムマットが敷かれた花時計公園。右奥は2月に閉店した松本パルコが入っていた建物

 ゴムマットは10年ほど前に設置され、段階的に数を増やして約90枚置かれていたが、市民から景観を損ねるとの指摘があった。8月21日~9月1日に公園で開催した飲食イベントの際に半数を撤去し、今後は段階的に枚数を減らしていく。
 9月中旬以降に公園北東部の噴水と南側のユリノキの周辺に人工芝約150平方メートルを敷設する。園内に四つある石製ベンチは気温が高い日に熱を蓄えて座ることができなくなるため、周辺に木製ベンチを設置してテーブルとして使用する。
 花時計公園を巡っては、松本駅周辺から松本城周辺までのエリアの在り方を検討する市の諮問機関・中心市街地再設計検討会議が3月、「まちを舞台」にした魅力的な公共スペースをデザインすべきという再整備のイメージを示していた。
 社会実験の検証結果は、市が令和8年度末までの策定を目指す公共スペース再整備の指針となる計画「えきまえエリアビジョン」に生かす。市中心市街地活性本部の岩渕省本部長は「公園の環境を変えることで利用者の行動にどのような変化があるか検証したい」とし、市公園緑地課の高頭康博課長は「地元町会、商店街振興組合に説明し、広く市民に関心を持ってもらえるように情報発信をしていく」と話している。