塩尻のワイン 今年は当たり年? 好天続き・高温少雨でブドウ高品質 期待高まる
2025/09/11
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塩尻市内で特産のワインの原料となるブドウの収穫が始まった。ワインの品質は、その年のブドウの出来に大きく左右されるために年によって差があり、優れたワインに仕上がった年は「当たり年」と呼ばれる。近年では令和5(2023)年が当たり年とされるが、今年は気候がよく似ておりブドウの出来も非常に良いといい、各ワイナリーは同年を超える当たり年になってほしいと期待している。
アルプス(塩尻市塩尻町)は10日、同市洗馬の自社農園で白ワイン用の品種シャルドネを収穫した。好天続きで十分な日照時間が確保できたことで糖度が乗り、申し分ない品質になっているという。作業を見守った矢ケ崎学社長は「当たり年となる条件はそろっている。特に白ワインは2023年の出来を超えてきそう」と期待する。
ベリービーズワイナリー(塩尻市宗賀)は9日にナイヤガラの収穫が終了。今後、赤ワイン用のコンコードの収穫に入る。11月初旬には最初の新酒が出来上がるという。同ワイナリーは「昨年は夏場の長雨に泣かされた。最後まで好天が続いてほしい」と願う。
メルシャンの桔梗ケ原ワイナリー(塩尻市宗賀)は、例年より1週間ほど早く、赤ワイン用のメルローの収穫を来週に始める。高温少雨という気候を受けてブドウが小粒になったことで、凝縮感の高いワインに仕上がりそうだ。ワイナリー長の高瀬秀樹さんは「2023年のブドウよりも酸の抜け方も穏やか。バランスの良い風味になりそう」と出来栄えを予想した。



