0000日(木)
2025年

朝日村、堆肥補助倍増へ レタス類価格低迷で

2025/09/11
後で読む

 朝日村は、中信地域でトップクラスの出荷量を誇るレタス類の春作の価格低迷を受け、農家支援に乗り出す。現在は1トン当たり1000円としているたい肥の購入補助を倍の2000円に引き上げる方針だ。本年度限りの緊急的措置で、開会中の村議会9月定例会に関連費用600万円を盛った本年度一般会計補正予算案を提出している。

 7月には村と村議会にJA松本ハイランドから農業者支援の嘆願書が提出された。同JA朝日支所(小野沢)によると、例年は7月ころの「調整廃棄」(出荷量を調整する国や県の事業)が今年は初めて5月に発動。先月20日時点で同支所管内のレタス類などの売り上げは前年比約1億円の減となった。物価高に伴う資材費の高騰もあり、農家からは苦境を訴える声が寄せられているという。
 村のたい肥購入補助事業は化学肥料を減らすことなどを目的に令和4年度に始まった。本年度当初予算には600万円を計上。農家の減収が見込まれる中、本年度の増額分は来年度へ向けた土作りの一助にしてもらう狙いだ。
 気候変動や担い手不足で農業を取り巻く環境が厳しさを増している中、村は来年度から、JA松本ハイランドと共同で新たに「親元就農支援事業」を検討している。大池守産業振興課長は「基幹産業の農業と広大な農地を守っていかないといけない。さまざまな課題を乗り越え将来につなげていきたい」と話している。

一面に広がる朝日村内のレタス畑