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2025年

松本市の高砂通り 自転車規則徹底 高校生、目立つ危険運転 

2025/09/10
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 松本市は9日、中心街の高砂通り(中央2、3)を自転車の「交通ルール・マナーアップ強化路線」に指定した。通りは高校生の通学路として多く利用されているが、一時停止のルールが徹底されず、危険が生じている。標識の改良や啓発活動を通じて、安全意識の向上・定着を図る。今後、あがたの森通り(駅前大通り)や天神通り(深志2、3)などを候補に、指定路線の拡大を検討する。
 市議会9月定例会の一般質問で、中山英子氏(誠の会)が市の自転車交通安全の取り組みをただし、田原茂交通部長が答えた。
 強化路線では自転車の一時停止を促す「止まれ」の規制標識に加え、道路管理者が設置する「自転車も止まれ」などの注意表示の増設や、サイズ拡大を検討する。警察や交通安全協会と連携した安全啓発も重点的に行う。
 高砂通りは市街地東部に位置する高校の生徒が多く通行する。道幅が狭く、東行きの一方通行となっていて、南北方向の大橋通り(国道143号)などとの交差点には一時停止規制が敷かれている。ただ、「自転車も規制の対象」との認識が浸透せず、素通りする自転車も多いという。
 昨年市内で発生した人身事故722件のうち、自転車が絡む事故の割合は、県全体の11・7%を上回り18・7%に上る。うち約4割は未成年が当事者だ。市は市内の高校で行っている、スタントマンによる「スケアードストレート交通安全教室」の開催を市立中学校に広げることも検討し、高校進学前から安全意識向上を目指す。
 市自転車推進課の武井厚志課長は「交通ルールを知り、命を守る意識を高めてほしい」と話している。

「交通ルール・マナーアップ強化路線」に指定された高砂通り