空き家改修 移住者用に 南木曽 町、子育て世帯へ貸し出す
2025/09/10
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南木曽町は、町内の空き家を改修して子育て世帯の移住者に貸し出す事業を進めている。住環境を整えることで移住のハードルを下げ、誘致につなげる。所有者から借りた2軒の整備が今春完了し、1軒は利用者が決定した。現在は読書の北部地区の1軒で11月末まで希望者を募っている。
北部の住宅は2階建てでキッチンと居室5部屋などがある。トイレや風呂など水回りを新しくし、耐震補強工事もした。内装や照明などのインテリアは、住宅会社に勤めていた町地域おこし協力隊の篠原舞さんが担当。元の雰囲気を生かしつつ、キッチンに大理石調の床材を敷くなど「モダンな雰囲気を取り入れた」仕上がりで若い世代らにアピールする。
担当の町もっと元気に戦略室は、地方の落ち着いた環境で子育てを希望する世帯の利用を視野に入れ、「一戸建てでゆったりと移住生活を送ってもらうことにつながれば」と話す。空き家を活用した人口減少対策として効果を期待する。
応募条件は中学生以下の子供が2人以上の世帯などで、本年度末までに住み始める。利用料は月額3万8000円。町との最大の賃貸借継続期間は令和21(2039)年11月末までで、それ以降の利用は空き家所有者と協議する。申し込みや内見予約は戦略室(電話0264・57・2001)へ。来町して町の説明などを受けた後、正式な申し込み手続きに入る。期間終了後、選考を経て決定する。ホームページでも資料を公開している。
町は田立にも同様の住宅を整備した。事業費は2棟で計約1590万円。国の空き家対策総合支援事業補助金を活用する。読書には、移住検討者が短期間利用できる空き家を改修した移住体験住宅を整備。近く運用を始める予定でいる。
